会員証の多さはリスクの多さ?
あなたのおサイフの中に、今どれだけの会員証やポイントカードが入っていますか?自宅にダイレクトメールはどれだけ来ますか?それ、あなたがこれまでにバラまいた個人情報の結果です。
近年、買い物ひとつをするにしても、どこもかしこも会員証・会員カード・ポイントカードなどの発行をしたがります。これらは、今やあまりにも当たり前になってしまっているので、さして警戒もせずどんどん作ってしまう人が多いのですが、本当にそれでいいのでしょうか?
こういったものを発行する際には、たいてい住所・氏名・電話番号などの個人情報を先方に提供することとなります。現在は「個人情報保護法案」があるため、以前よりはいくらか個人情報管理について厳しくなっているとはいうものの、手当たり次第にこれらの情報を教えてしまうことにリスクがあることには変わりありません。
事実、個人情報漏れのニュースはしょっちゅう耳にします。漏れた個人情報が悪徳業者の手に入ったら、まして情報提供先のショップや会社がコッソリ個人情報を売りつけていたら…結構面倒なことにもなるのです。
私の夫が独身時代、友達とともに、とあるリゾート・旅行関連の会員制サービスに加入していました。最初に数十万の預託金(退会時に返還)を預け、年数万円の会費を支払う代わりに、新幹線やツアーなどが割引料金で利用できる、というものです。
しかしこれ、割引分で年会費の「モト」を取れる人はかなりの少数派と思われるような状態…
結婚してこの加入事実を知り、あまりにバカバカしいサービス内容で高額な会費だ、加入している意味がない、と、即解約手続きをさせました。預託金が返還されるまでに時間がかかりましたが、まあ何とか返ってきてひと安心。ところがところが…偶然なのか何なのか、この退会を済ませて間もなく、大量の架空請求ハガキや封書がやってきました。
中には、退会した業者との関連を主張し、「さらに会費を払え」といった請求をする自称リゾート関連業者まで^^;同時に退会した友達のところにも、まったく同様の架空請求が(笑)。はっきりした証拠をつかんだわけではありませんが、この会員制サービス業者が個人情報を売ったのにほぼ間違いないと思っています。まったく、やってくれますね^^;
幸いしたのは、この会員サービスの登録住所が賃貸だったこと。もちろん、持ち家に引っ越してからは来なくなりました。
この件では、そもそもこんなものに加入した夫の危機意識がなさすぎ、というのが最大の原因ですが、こういった危険性というのは、どこにでも潜んでいるものだと思います。
たとえば、それまで悪いことを一切していない業者であっても、業績が悪化して資金繰りに困ったら、裏でこのように名簿を売ったりする可能性がないとはいえません。
また、業者側の過失で個人情報が流出した場合でも、その責任をきちんととってもらうのはきわめて困難です。流れた情報は戻りません。これはネット上の話ですが、私も数年前、某超大手プロバイダに個人情報を流出されました^^;
住所と氏名・メールアドレスあたりだったと思いますが…流出したのは独身時代の古い情報なので、まあ実害もないからいいんですけどね。で、この情報流出時に超大手プロバイダがどれだけ責任を取ってくれたかというと、「ひとりに対して500円の支払い」だけですよ。
牛丼にサイドメニューひとつつけたら終わってしまうような金額=このプロバイダが考える個人情報の価値、らしいです(苦笑)。私のように、実害がまず出ない立場の人間ならそれでもまだいいですが、「生きた個人情報」を流出された人たちにとっては、こんな補償は何の意味もないどころか、むしろ馬鹿にされたような気分になったことでしょう。
個人情報は、できるだけ自分の手で守りましょう。けっして安易にあちこちに教えていいものではありません。「ひとつのところに個人情報を提供するたびに、個人情報流出のリスクがひとつ増える」という認識だけはしておいたほうがいいと思います。
たとえば、私の場合、年齢などはよほどのことがないかぎり書きません。電話番号も、「ここが電話をかけてくる必要性はまったくない」と判断した場合、未記入もしくは架空の番号を書くかのどちらかにしています。あなたも、ぜひ何らかの自衛を考えて下さい。
綜合警備保障のALSOK(アルソック)の写真画像付き紹介レポート